阪神ジェフリー・マルテ内野手(27=エンゼルス)が3日、今季初めて行われた宜野座キャンプのシートノックで三塁に入り、守備をそつなくこなした。軽やかなグラブさばきで捕って一塁や二塁に送球する。違和感がない第一印象だ。

意外だったのは、定位置とされる一塁ではなく、三塁だったこと。矢野監督は「できたら、オプションのひとつとして。こっちとしては準備段階でやっておいた方が安心」と説明した。大リーグでも主に一塁を守ったが、三塁を49試合こなしたほか、左翼も32試合で守備に就いた万能派だ。

大砲候補として見込まれるように打撃での期待度は高く、三塁にはレギュラー候補の大山がいるが、非常時に起用の幅が広がる。指揮官は「一塁が多くなると思っているけど、やれるならやれたほうがいい。三塁も(大山)悠輔と決めたわけじゃない。向こうもそういうこともあるかもなと思うことで、入り方は変わると思う」と続けた。首脳陣で相談して決めたという。

マルテも「自分としては得意なポジション。これからしっかり対応して、やっていきたい」と胸を張る。投内連係は一塁守備で無難に動いた。新助っ人がまた1枚、ベールを脱いだ。【酒井俊作】