先発挑戦中のオリックス山本由伸投手(20)が5日、宮崎キャンプのフリー打撃に登板し、強烈な存在感を発揮した。

伏見、飯田、若月を相手に37球。「直球の打者の反応が見たかった。結構ファウルをとれたのが手応え」。キレのある真っすぐで押し込み、球種を事前申告しながら安打性を6本に封じた。

中学から握りが一緒というカーブも「先発ではもっと使う場面が出てくる」と本格導入。空振りを奪う場面もあった。西村監督は「カーブがいいキレをしていた。なかなか打ちづらいと思う」とにんまり。若月は「山岡のスライダーみたい。球種が分からなかったら打てない」と舌を巻いた。

昨季は中継ぎで54試合に登板し、32ホールドで防御率2・89。先発では肩肘の耐久力やスタミナが課題とされる。指揮官は「課題をクリアすればエース候補の1人には間違いない」と期待。山田久志臨時投手コーチ(70=日刊スポーツ評論家)も「私の表情を見ればわかると思いますが、期待が非常に膨らんでいる」と高評価した。【古財稜明】