オリックスにテスト入団した成瀬善久投手(33=前ヤクルト)が、今季初実戦で快投した。紅白戦に白組2番手で3回から登板。最速135キロの直球と変化球をコースに投げ分け、2イニング1安打無失点で3三振を奪った。「ちょっとホッとしています。自分らしい投球はできたと思います」と手応えを口にした。

好打者相手でも抜群の安定感だった。4回1死からメネセスに中前打を許したが、吉田正、T-岡田から、いずれも外角に鋭く曲がるスライダーで空振り三振を奪った。西村監督は「(シート打撃とは)また違ういいものを見せてくれた。コントロールがすごくよかった」と評価した。

この好投が実り、“開幕投手”に抜てきされた。オープン戦初戦となる24日ソフトバンク戦(アイビースタジアム)の先発を託された。指揮官は「どれくらい通用するのか、早く見極める必要がある」と説明した。成瀬は「結果も大事ですし、内容的にもしっかりした投球でアピールしたい」。昨季日本一チームに真っ向から立ち向かう。【古財稜明】