心配ご無用だ! 右太もも裏を痛めていたソフトバンク柳田悠岐外野手(30)が23日に全快のフリー打撃を披露した。9日ぶりに全体練習に合流し、44スイングで柵越え打を19本放った。オープン戦初戦となる24日のオリックス戦(宮崎アイビー)に出場予定。リーグV奪回と3年連続日本一を目指し、初陣に臨む。

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宮崎の晴れた空に、次々と放物線が描かれた。柳田は快気祝いとばかりにアーチを連発した。右太もも裏を痛めた14日以来、チーム本隊に合流。フリー打撃では、44スイングで3連発を含む19発。柵越え率は実に4割3分2厘という驚異的な打棒で万全ぶりをアピールした。「(外は)空気がいい。体は結構、元気やなと思いました。今日はボールが飛びましたね。飛ぶボール」と柳田節も絶好調。周囲の不安をかき消した。

全体練習に復帰したばかりだが、オープン戦初戦となる24日のオリックス戦にも出場する。チームにとって今季初の対外試合。柳田は「体は大丈夫。スターティングラインアップの発表を待つだけです」と自らにゴーサインを出した。守備に就くかは当日の判断になるが、1~2打席に立つ予定だ。紅白戦は出場がなく、柳田にとっては初実戦となる。この日の打撃は好調だったが「試合になったら別のもの。試合に入っていく中で、どうしたらいいか考えたい」と気持ちも実戦モードに切り替えた。

離脱期間中も無駄にしなかった。通常の打撃マシンとは違い、山なりのスローボールを投じるマシンを打ち込んだ。「自分の形を意識しながら打っている。ティーだとボールが横から来るけど、前から来るボールではなかなかこういう練習はできない」。体の動く範囲で工夫しながら打ち、バットを鈍らせることをしなかった。柳田の前向きな気持ちが、復帰後即の快音を呼んだのだろう。

主砲の元気な姿に工藤監督も「打つのが楽しそうで良かった」と安心した。「せっかく宮崎で過ごさせてもらっている。みなさんに見ていただいて、今年のホークスは大丈夫と思ってもらえるように」と柳田を含め、主力を総動員して初陣に臨む構えだ。リーグV奪回と3年連続日本一へ。チームとともに、柳田も19年の第1歩を歩み出す。【山本大地】