今秋のドラフト候補で、投打の二刀流でも注目される奈良学園大・菅田大介投手(3年=京都共栄学園)が27日、今年初の実戦マウンドに上がった。大阪府枚方市内で社会人野球のパナソニックとオープン戦。西武と中日のスカウトの前で、先発して5回を11安打7失点、5三振、5四球の内容だった。

初回に3連打と2四球で2点を失った。2回も2失点。これまではリリーフで短いイニングが多かったこともあり、序盤は力みが目立った。ベンチから相手の社会人投手が力感のないフォームから質のいい球を投げているのを見て、酒井真二監督(41)と相談。途中から、同じように脱力を心がけるフォームに変えた。

乃木坂46のファンで、歌詞が好きな曲「いつかできるから今日できる」の言葉を投手用グラブに刺しゅうしている。その通りの柔軟な思考で、向上を図った。「点は取られているが、内容はいいところと悪いところが見えたと思う」と一定の手応えを得た。

大学ラスト1年は初めて主戦として期待をかけられている。この日が大学に入って練習試合も含めて2度目の先発。先発で5回を投げたのは最多で、129球を要した。最速145キロだが、この日は137キロどまり。変化球の精度も悪く「スライダーでもう少し空振りを取れれば楽になる。直球がちゃんととらえられなかったのは自信になります」と振り返った。

同じくプロ注目の大砲、パナソニック・片山勢三内野手(23=九州共立大)との対戦は四球、四球、左越え二塁打、二飛だった。