新4番候補が、開幕に向け頼もしさを増している。楽天ジャバリ・ブラッシュ外野手(29=エンゼルス)が8日、岡山・倉敷で行われた阪神とのオープン戦で3打数3安打4打点と抜群の存在感を発揮した。

初回1死二、三塁では2球で追い込まれるも、甘く入った138キロのフォークを逃さず左前へはじき返した。「追い込まれてから、いいカタチで打つことができた」と納得の先制2点適時打に続き、3回には右中間へ運ぶ二塁打。4回にも中前へ2点適時打を放った。実戦9試合で18打数8安打、打率4割4分4厘まで上昇。ここまで2本塁打のパワーだけではないところを見せつけた。平石監督は各球団が新戦力の得意不得意に探りを入れるオープン戦段階であることを踏まえつつ「タイミングはかなり取れてきた」とうなずく。

意外な? スピードも披露。先制打の後に二塁へ進むと、けん制に誘い出されるような形になったが、猛然と走って三塁を陥れた。さらに1死一、三塁からウィーラーが三振となり、スタートを切った銀次が一、二塁間で挟まれる間に3点目のホームイン。この日は実戦で初となる右翼の守備にも就き、マルチな側面をのぞかせる。「このオープン戦で状態を上げていくよ」と早くも風格を漂わせた。【亀山泰宏】