中日は平成最後の本拠地試合を勝利で飾れなかった。0-2の9回無死一塁。今季最多3万6372人の観衆のボルテージは高まったが、大島洋平外野手、ダヤン・ビシエド内野手、阿部寿樹内野手のクリーンアップが倒れてため息に変わった。最後まで青柳を攻めあぐねた。

与田剛監督は怒りを押し殺して言葉をつないだ。

「(打線が)できないことがあると、流れはつかめない。(青柳は)左右を非常にうまく使った投球で、なかなか攻略するのは難しかった。しかし、こういう接戦は勝たなければいけない。次にしっかりといろいろ考えていきたい」

攻撃でミスが出た。2回無死一塁で高橋が送りバントを決められず併殺となり、6回無死一塁も走者を送れず。散発5安打で青柳の完封を手助けした。今季3度目の完封負けで、2カード連続負け越し。4月11日以来の借金1となった。

収穫は、17年10月4日のDeNA戦以来の登板となった阿知羅拓馬投手だ。プロ2度目の先発で6回3安打1失点と好投し、与田監督も「試合を作ってくれた」と絶賛。プロ初勝利こそ逃したが、6年目右腕は「キャンプから取り組んできたインコースへの真っすぐが投げられた。今日のことは今日。次のことを考えたい」と自信を深めた。首脳陣は残る9連戦で先発の穴を埋める存在として、5月3日からのヤクルト3連戦(ナゴヤドーム)を任せる見通しだ。【伊東大介】