これが4番の力だ。7回無死一塁。筒香嘉智外野手はカウント2-2からヤクルト・スアレスの133キロ真ん中チェンジアップを豪快に右翼席中段へ運んだ。

「後ろにロペスもいますし、つなげば相手としても嫌。とにかく強いスイングで(外野の)間を抜く打球をイメージしていました」。打った瞬間それと分かる1発で、力投を続ける今永を援護した。

ロッカー室でも、2人はよくコミュニケーションを取る。筒香が冗談で「ホームランがいいか? ヒットがいいか?」と聞くと、今永が「じゃあホームランをお願いします」と返すのだという。有言実行の主砲に今永も「さすがだと思いました」と笑顔を見せた。

筒香は技術面の追求に加え、コンディション維持にも細心の注意を払う。白米だけでなく玄米を食べることで「体の疲労も抜けやすくなったり、いろいろ変わってきていると思う」。そんな主砲を先頭に、いよいよDeNAの反撃がスタートした。連敗中は「意識してみんなが明るく接している感じだった」というチームの雰囲気も「自然な空間のロッカー室、ベンチになってきた」。もう浮上するのみだ。