巨人坂本勇人内野手が11年連続の2ケタ弾を日本人一番乗りで決めた。

1点を追う3回。先頭で打席に入ると、広島中村祐の落ちきらない内角フォークを捉えた。肘をたたみバットを添えると打球は左中間席前列に到達。1回に逆転された劣勢の中での10号ソロに「早い回で追いつけて良かった。まぐれですよ」。セ・リーグ4万9997号の本塁打で振り出しに戻した。

開幕から31試合目で10号到達はDeNAソトの11本に続き、日本人ではリーグトップ。ここまでチームの状況によって、2番、1番、2番と上位で打順の重要ポイントを担い、打線をけん引。9回にも1死二塁で相手守護神の中崎から左翼への同点適時打をマーク。土壇場での勝負強さ兼ね備え、開幕からの連続出塁も当たり前のように継続させている。

チームは延長12回まで戦い引き分け。総力戦で3連敗だけは逃れた。主将として個人よりもチームの勝敗を最重視。9回の同点打に「負けられない一戦だったので打ててよかった」とし「最後みんなでしっかり守れた。勝つことが一番ですけど、今日みたいな展開で負けないことも大事」と敵地での引き分けを前向きに捉えた。【為田聡史】