楽天岸孝之投手(34)が7回3安打1失点と好投も、左太もも裏の違和感から2カ月ぶりの復帰登板を今季初白星で飾ることはできなかった。

3回までは2つの見逃しを含む毎回の5奪三振。その後も直球、カーブ、チェンジアップ、スライダーと全ての球種を高次元で操り、6回まで三塁すら踏ませぬ投球だった。「良かったと思う。ホームラン以外は」。1点リードの7回、先頭のオリックス・ロメロに浴びた同点弾への悔しさが募る。チームも8回に逆転を許し「負けたら意味はないので」と表情は硬かった。

頼れる右腕の復帰がチームにもたらす価値は計り知れない。平石監督は「戻ってきてくれて良かった。ボールもコントロールされていたし、苦しい展開でタカ(岸)はよく粘ってくれた」とねぎらった。伊藤投手チーフコーチも「球威、制球ともさすが。これだけの球を投げているので、もちろん」とローテ復帰を明言した。