エースがまたもチームを救えなかった。ヤクルト小川が5回持たずに7失点で7敗目。2年ぶりの14連敗で単独最下位に転落した。

開幕投手が本来の姿を取り戻せない。初回2死から打ち込まれた。バティスタに144キロの外角直球を右翼席へ運ばれると、鈴木、西川、磯村に3連打を浴びた。鈴木には高めの142キロ直球、磯村にも初球142キロの外角高めのカットボールを引っ張られ、この回だけで3失点。力強く押し込むはずが簡単にはじき返された。「今日は球威もないし、コントロールも悪かった」とうなだれた。

重責に応えられなかった。連敗脱出を託され中5日で起用も、4回1/3で4四球。カウント有利の状況でも、甘く入った変化球を打ち込まれた。「絶対止めるとマウンドに上がったのに、ふがいない投球で申し訳ない。コントロールミスを逃してくれなかった」と絞り出した。これで14連敗中に3敗目。登板した3試合で先制点を許し、田畑投手コーチも「(先制点を与えて)野手の気持ちがなえてしまう。勝つ気があるのかと思われる」と切り捨てた。

14連敗中、先発陣が6回以上を投げたのは4試合のみ。打線も2安打に封じられ、試合後は全体ミーティングを開催。シーズンを通じて初めて小川監督が全選手の前で話し、奮起を求めた。【島根純】

▽ヤクルト小川監督(14連敗。先発小川に)「ちょっと不用意に感じられた。残念ですね。今日は制球も甘かった。(打線は)結果的に2本しか打っていない。14連敗したことを受け止めて、反省したい」