首位広島が13連敗中のヤクルトを下した。令和のスター候補、高卒2年目の広島山口翔投手(20)がプロ初先発。度胸満点のピッチングで7回2死まで無安打に抑える好投を見せ、初勝利を飾った。

山口は試合後「全力でやった結果が勝ちに結びついたのでうれしかったです。(ノーヒットノーランは)意識したらまた崩れるかなと思ったので絶対に意識しないように心掛けて投げました」とさわやかな笑顔を見せた。

チームは5月の勝敗を19勝4敗1分けとした。月間19勝は、94年8月の「18」を上回る球団新記録。また月間最多貯金も「15」とし、過去4度あった「12」の球団記録を上回ることが確定した。

◆広島磯村(山口を好リード)「真っすぐがよかった。全球種でストライクが取れた。全ての球がカウント球にも勝負球にもなった」

◆広島佐々岡コーチ(山口について)「すばらしい投球。ここまでやるとは思っていなかった。変化球でストライクを取れて、緩急をうまく使っていた。最初から飛ばしていたし、(中継ぎ時と)違う張りもあるだろうし、次も考えた中での(7回95球での)交代」

◆山口翔(やまぐち・しょう)1999年(平11)4月28日生まれ。熊本市出身。日吉中から進んだ熊本工では1年秋からベンチ入りし、2年春からエース。17年センバツに出場も初戦敗退。同年ドラフト2位で広島入団。2年目の今年5月7日中日戦でプロ初登板。今季推定年俸600万円。181センチ、75キロ。右投げ右打ち。