日本生命セ・パ交流戦が今日4日に開幕する。日刊スポーツでは、これまでの収穫と誤算、交流戦の見どころ、注目データを挙げた。日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)の1軍デビュー最有力候補が12日広島戦(札幌ドーム)であることが3日、分かった。

先発予定の4日イースタン・リーグ巨人戦(ジャイアンツ)が最終テストとなる。交流戦でのプロ初登板は、ダルビッシュら同じ高卒ドラフト1位投手が通った道。セ・リーグ3連覇中の相手に力試しとなる。

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吉田輝がベールを脱ぐ日が、はっきり見えてきた。関係者の話を総合すると、1軍デビューは12日広島戦が最有力候補に挙がっているもようで、先発予定の4日イースタン・リーグ巨人戦が最終テストとなる。無事に予定の90球前後を投げきることが前提。登板後の状態次第で計画が後ろへずれ込む可能性もあるが、順調ならセ・リーグで首位を快走する王者に臨むことになりそうだ。

慎重に調整を進めてきた。2軍戦では8試合に登板。昨夏の甲子園で投げていた直球を取り戻すことを目指しながら、徐々にイニングや球数を増やしてきた。直近4試合では11回連続無失点をマーク。持ち味の真っすぐにも手応えを深めながら、状態を上げてきた。

ウイルス性胃腸炎で先発予定を1度飛ばしたが、好調は維持している。栗山監督は「調子が上がっていると判断したら、若い選手は使った方が結果が出やすい」という考えを持つ。2軍首脳陣も状態の良さは認めており、機は熟している。

2日に2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で調整した吉田輝は「2軍で、直球だけで圧倒できるくらいの自信がつくような投球をしないと1軍で投げる時は不安が残ってしまう。直球で押していった上で余裕があれば変化球を投げて抑えたら、自信につながると思う」と1軍を見据えた。最終テストをクリアできれば、満を持して「6・12」へ向かう。

<日本ハムの主な高卒1年目投手の1軍デビュー>

◆05年ダルビッシュ有 右膝関節炎や不祥事などで出遅れ、5月5日のイースタン・リーグ、インボイス(現西武)戦で公式戦初登板。2軍で5度の登板を経て1軍に初昇格。6月15日広島戦(札幌ドーム)でプロ初登板初先発し、9回途中2失点で勝ち投手。

◆13年大谷翔平 野手として開幕戦に先発出場。その後に右足首捻挫で2軍調整となったが、5月4日に1軍へ復帰した。1軍投手デビューは同23日ヤクルト戦(札幌ドーム)。先発し5回6安打2失点で勝敗はつかなかった。