日本ハム清宮幸太郎内野手(20)が、4日から始まる自身プロ入り後初となるセ・パ交流戦へ心を躍らせた。

最初のカードとなるヤクルトとの3連戦(札幌ドーム)で、同学年村上とのライバル対決を心待ちにし、7日からの阪神戦(甲子園)では高校1年夏以来となる凱旋(がいせん)弾を宣言。シーズンの行方を大きく左右する交流戦へ、若きスラッガーが気持ちを高ぶらせた。

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刺激を受けてきたライバルと、交流戦スタートからいきなり激突する。清宮は交流戦前最後のゲームとなった2日オリックス戦(京セラドーム大阪)の試合後、はやる気持ちを言葉で表した。「やるからには、やっぱり負けられないという思いがありますし、楽しみです」。胸中にあるのは同学年で同じ左打者、ヤクルト村上の存在だ。

3月に右手有鉤(ゆうこう)骨骨折のケガを負ってからのリハビリ中、その活躍に刺激された。村上は今季、開幕から全試合に出場し初の2ケタ本塁打を記録。巨人坂本勇、広島鈴木と強打者に並びリーグトップタイの41打点(3日現在)をマークするなど燕打線をけん引している。ケガから復帰する目前には「(同世代では)村上が先頭をきって引っ張ってくれてますけど、パ・リーグも僕が引っ張っていけるように」と話すなど、初対決を前に譲らない覚悟を見せる。

凱旋(がいせん)アーチにも期待がかかる。2カード目となる阪神との3連戦は聖地甲子園が舞台となる。清宮が甲子園で試合をするのは、早実3年だった17年春のセンバツ出場時以来で、プロ入り後は初めてとなる。「なかなかできないので、久々ですし、楽しみです」。高校1年夏に出場した全国選手権では2本のアーチをかけているだけに「打ちたいですね」と気合をみなぎらせる。

復帰してからの打撃成績は9試合で打率2割5分7厘、10打点。5月30日のロッテ戦(札幌ドーム)では球団通算8000号となるメモリアルアーチを放つなど、状態は日を追うごとに上昇中だ。昨季の交流戦は、打率1割台と低調だったため直前に出場選手登録を抹消され、出場なしに終わった。6連勝中と波に乗る日本ハム攻撃陣のキーマンとして、今年こそ大暴れしてみせる。【山崎純一】

◆清宮の同学年メモ 17年ドラフトでは清宮、村上のほか、ロッテ安田尚憲内野手(履正社)、広島中村奨成捕手(広陵)、ソフトバンク吉住晴斗投手(鶴岡東)の計5人の高校生が1位指名で入団した。この年、計30人(育成ドラフト指名のぞく)が高校からプロ入りし、楽天西巻賢二内野手(仙台育英)、オリックス西浦颯大外野手(明徳義塾)ら9選手が1年目に1軍デビュー。今年はDeNA阪口皓亮投手(北海)が初登板を果たし、広島山口翔投手(熊本工)は5月30日に初先発初勝利をマークするなど、6月3日現在で計12人が1軍出場を果たしている。