阪神大山悠輔内野手(24)が有言実行!?の御礼打を決めた。1回2死一塁で1ボール2ストライクと追い込まれながら、外角高めに浮いたフォークを右中間二塁打。「追い込まれていたので、なんとか。1番いいボールが直球。真っすぐに合わせながら対応しました」。2死二、三塁に好機を広げ、次打者マルテの先制打をお膳立てした。

相手投手は種市。3日前、交流戦開幕記者会見に出席した際、壇上で楽しく“舌戦”した右腕だった。お互い対戦したい選手に名前をあげ、まずは大山が「しっかり打ち崩したい」と笑顔で宣戦布告。種市が「ノーヒットで抑えられるように」と返すと、再び大山は「力のあるストレートを打ち崩すことで気持ちも折れてくれる」とニッコリ。注目の対戦では球種こそ直球ではなかったが、宣言通り出ばなをくじいてみせた。

試合前には球宴ファン投票の中間発表でリーグ三塁部門1位に躍り出ていた。108664票で全国的に注目を集めるヤクルト19歳村上をわずか83票上回ったが、試合後は「まだ、それは…。交流戦中なので目の前の試合をしっかりやっていくだけです」と強調。朗報にも一切浮足立たない心が何より頼もしい。【佐井陽介】