矢野阪神に緊急事態が生じた。救援陣の命綱として、チームの躍進を支えてきたピアース・ジョンソン投手が今季初めて出場選手登録を抹消された。矢野監督は「全然、そんなオーバーな感じに俺もとらえていない。いったん(休養)期間を取って、また帰ってきてくれるのが、その後のことを考えるといいという判断」と説明。蓄積した疲労を考慮されたリフレッシュ期間になる。

移籍1年目の助っ人右腕は今季、ここまで28試合に登板して2勝0敗19ホールド。主に最終盤の8回を任され、防御率は0・64だった。指揮官は長丁場のシーズンを見据えたが、チームは戦略の練り直しを迫られる。6日ロッテ戦は8回を藤川に託したが、今後は総動員で臨む。矢野監督は「みんなが勝ち駒になることが一番いい。今日のシマ(島本)とか守屋とか、小野だって入ってくる可能性は十分ある」と語った。

ジョンソンも、試合前に「特に身体に問題があるわけではない」と説明。5月は3度、3日連続登板するなど、かつて経験のない連投で球のキレがベストではなかったという。抹消から最短の10日での復帰を目指し「100%に近い状態で戻りたい」と言う。チームは勝利の方程式のパーツを欠き、我慢どころになる。