ソフトバンクが1点差でヤクルトに競り負けた。9回1死二塁も川瀬、代打塚田が倒れ試合終了。今季29敗のうち13敗が1点差負け。敗戦の44・8%も占める。

工藤公康監督は「うちは競り合いの試合で勝ちきるチーム。若い人たちも競り合いの中で力がつく。今いるメンバーで次へ次へとやっていくことがいい結果につながれば。まだまだシーズンは長いので」と、悔しい敗戦も若手の成長の糧になればと、前向きにとらえた。

最大のチャンスは8回だった。1死満塁で交流戦絶好調のグラシアルを迎えたが、ヤクルト・マクガフの内角154キロ直球で遊併殺に倒れた。16日DeNA戦では延長12回、無死満塁から得点できず引き分けた。満塁で13試合続けて適時打が出ず、工藤監督は「出れば勝てる。そういうところでしっかり外野フライ(犠飛)を打てるように練習の中でしてくれればいい」と話した。

投手陣は2回以降追加点を奪われず、1点差を守り抜いた。競り合いの中で、これまで1軍経験がほとんどなかった高橋純、椎野が成長した姿を見せる。二塁でフル出場した川瀬、9回に代走で二盗を決めた周東も競り合いの中で必死に自分をアピールしている。

20日は元ソフトバンクの山田大が先発。対左腕で期待する内川は6回の打席で早めに交代させ、翌日へ備えた。交流戦2位の巨人も敗れたため、首位をキープ。残り4試合、例年とは違うメンバーで勝率1位を奪う。【石橋隆雄】