オリックスが終盤の大逆転劇で首位ソフトバンクの連勝を止めた。2点を追う8回、2死無走者から幕は開いた。代打後藤が四球、9番宗が二塁打で二、三塁。ここでキャプテン福田の打球はセンター前へ。ソフトバンク釜元が突っ込んで捕球したが、ワンバウンドかダイレクトか微妙だった。工藤監督からリクエストが出されたが、判定はワンバウンド。2者がかえり同点。福田は「どちらか分からなかったが(リプレーの)映像を見てホッとしました」と笑った。6日の試合では8回に頭部死球。プレーを続行したが、試合後は念のため病院で診察を受けた。診断結果は患部に問題なし。「ズキズキしますけど」といいつつ、この日もハツラツとプレーしチームを引っ張った。

さらに大城、吉田正がつないで満塁となり、この日4番に入ったマレーロが、椎野のスライダーをセンターへの走者一掃の二塁打で勝ち越した。マレーロは「甘い球が来たらはじき返そうと思っていた」と胸を張った。来日3年目の今季は、1、2軍の往復だが、気持ちを切らさず、食事に気を配るなどで体調もキープしている。

6日に自力優勝の可能性が消滅。苦しい状況は変わらないが、首位チームを相手に粘りを見せた。西村監督は「これ以上(ソフトバンクに)負けられないという気持ちが最後の結果になった。しぶとさは野手陣にも見え始めたし、最後まであきらめずにやっていくことが大事」と選手の反発力をたたえた。【高垣誠】