中日松坂大輔投手(38)が25日、「令和の怪物」を語った。高校野球岩手大会決勝で大船渡が敗戦。佐々木が甲子園のマウンドに立つことは幻となった。

「(高校野球)ファンとして見てみたかった。(映像は)ニュースとかでは見た。あの年齢であれだけのボールを投げられる。能力の高さに驚かされる。逆に体の心配をしてしまう」。

松坂は横浜で甲子園で春夏連覇を達成。「平成の怪物」と呼ばれた。当時は連投に耐えながら、高校野球史に名を刻んだ。その経験もあり、岩手決勝で佐々木を連投させずに敗れた大船渡・国保監督を気遣った。「監督も難しい判断だったと思う。甲子園にいきたかっただろうし、佐々木君は宝物だし、壊すわけにもいかない。すごく判断が難しかったでしょうね。使わないで勝つことができれば理想でしたが…」

松坂は27日のDeNA戦(ナゴヤドーム)で今季初勝利を目指し、2度目の先発マウンドに上がる。「いつもと変わらないです」。気温30度を超えるマツダスタジアムのグラウンドでキャッチボール、ランニングで大粒の汗を流した。プロ入り後の佐々木との対戦について聞かれると「ちょっと早いかな。僕が野球やっているか、わからないですし」。この日、母校横浜も敗退したが、2日後に迫った自身の今季1勝をかけたマウンドへ気持ちを集中させていた。