最下位オリックスがクライマックスシリーズ(CS)進出へ望みをつなぐ勝利を挙げた。ヘルニア手術から復帰のアンドリュー・アルバース投手(33)が7回3安打無失点と好投。4位ロッテに2-1で競り勝った。3位楽天とは4・5差。CS逆転進出をあきらめるには早い。

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逆転CSへまだまだ諦めん。オリックスが4位ロッテとの接戦をものにし、連勝を決めた。前日15日西武戦での20安打20得点の爆発力は鳴りを潜めたが、先発アルバースが7回3安打無失点と好投して1点差で逃げ切った。西村監督は「特にホームに帰ってきての勝利なので、最高の勝利ですね」と白い歯をこぼした。

3カ月ぶりに腰痛から1軍マウンドに戻った左腕は、打たせて取る投球で4カ月ぶり今季2勝目。「バックがしっかり守ってくれた。大事なところでみんなのファインプレーに助けられました」。3回先頭の中村奨に左中間へ痛烈な打球を放たれるも、左翼の吉田正がダイビングキャッチ。女房役若月の盗塁阻止などで、バックがもり立てた。

昨季は9勝も、今季は不振で5月12日の登板を最後に2軍に降格。その後「腰椎椎間板ヘルニア」で離脱し、リハビリ生活に入った。「ふがいない投球もしていたし、体に納得がいかないところもあった。しっかり3カ月できることをやってきた」。腰痛の原因だった骨盤の前傾の予防として、セットポジションの際に顔の前にあったグラブの位置を腰に下げ、再発防止の新フォームにこぎ着けた。

西村監督も左腕の復活星に「大きいですね。一番いい時の状態だった。球のキレ、コントロールも文句ないんじゃないですか」と絶賛した。3位楽天まで4・5ゲーム差。残り33試合で逆転の余地はある。【古財稜明】