ルーキー宮崎竜成内野手(創志学園)が起爆剤になった。後藤昇監督に思い切りの良さを認められ、今秋から「1番・二塁」で先発出場。

デビュー戦となった京大1回戦でも2安打をマーク。この日も四球と左前安打で出塁し、それぞれ得点につなげた。3回には1死二塁から、大学初アーチとなる右越え2ラン。2安打2打点の活躍に「消極的になったら結果は出ない。自分から仕掛けるようにしている」と胸を張った。

本塁打で生還後、待っていたのは立命大で定着しつつあるという「サイレントトリートメント」。数秒無視された後、歓喜の輪の中心に立った。「先輩たちが和らげてくれてやりやすいです」。指揮官も「(宮崎は)カンフル剤。1年生にあれだけ振られたらね。昨日今日とよく頑張ってくれた」とねぎらった。チームも14安打8得点で京大に快勝した。

OBで現楽天の辰己涼介外野手も1年春、同様に抜てきされ、中心選手へ成長。指揮官も「(辰己のように)そうなってほしい。その可能性がある。足もパンチ力もある」と成長を期待する。

大先輩の姿は、宮崎の目に焼き付いている。高校時代、ほっともっとフィールド神戸で辰己が本塁打を放った試合をたまたま観戦。「勝負強いなと思いました。(自分も)辰己さんのようにというのはあります。1回生から出て活躍していた。自分も頑張って日本代表になりたい」。大学野球は始まったばかり。1歩ずつ、着実に成長を重ねる。