プロ注目の最速154キロ右腕、九産大の福森耀真(ようま)投手(4年=北九州)が完封劇でサヨナラ勝ちを呼び込んだ。

先発9回を散発の6安打。この日、最速149キロをマークした直球を中心に、福工大打線をねじふせた。「昨日(6日)のブルペンでは全然ダメだったので不安だったが、開き直ってコースをついた」と根負けしなかった。

課題の落ちる球に大きな収穫を得た。変化球はカーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップと多彩だが「直球が武器なので三振を取るために落ちる球がほしい」とスプリットにも挑戦。この日の試合で「直球と同じフォームを意識して投げたらうまくいった。一番よかった」と手応え十分だった。

プロ入りしか考えてない。「誰よりも長く、勝てる投手になりたい。エースと呼ばれるようになりたい。最後は日本を代表するような投手になりたい」。阪神藤川球児に憧れ「高2の時から、藤川選手と同じように親指を曲げて握るようにしている。その方が球に力が加わるんです」。今年の春の大学野球選手権では勝てなかった。「神宮で勝ちたい」。秋もリーグ制覇し、明治神宮大会の切符をつかむまで快投は止まらない。【浦田由紀夫】