日本ハムが、異例の1軍投手コーチ3人体制で臨むことになった。

21日、来季の1軍コーチングスタッフを発表。投手部門は木田優夫投手コーチ(51)に加えて、新任でBCリーグ石川に監督として派遣していた武田勝氏(41)が就任。厚沢和幸ベンチコーチ(47)も兼任となり、5年ぶりに同職に復帰する。捕手出身の田村藤夫氏が投手コーチを兼ねた04、05年を除けば、投手担当コーチが3人となるのは移転後初めてとなる。

今季の投手陣は苦しい台所事情だった。チーム防御率はリーグ3位の3・76だが、1年を通して登板した投手がのべ684人に及んだ。これは11年横浜(現DeNA)の664人を抜いてプロ野球新記録。上沢、マルティネスが故障離脱した影響で、新戦術のショートスターターを多用せざるを得なかった側面もあるが、全体的に登板過多となった。投手陣の底上げはもちろん、新戦術を含めた投手起用のマネジメントを、より洗練させる狙いもある。

外野守備コーチ兼打撃コーチ補佐には矢野謙次チーム統轄本部特命コーチ(39)が就任。金子誠打撃チーフ兼作戦コーチ(43)は2年ぶりに復活する野手総合コーチとなって走塁面も担当し、内野守備コーチには飯山裕志2軍内野守備コーチが配される。2軍首脳陣は組閣中だが、先行発表された新任の小笠原道大ヘッドコーチ兼打撃コーチ(45)を含めて1軍首脳陣は大幅刷新。新体制で来季の覇権奪回を目指すことになった。【木下大輔】