阪神ドラフト1位の創志学園・西純矢投手(18)のデビューグラブが完成した。高校時代から使用するハイゴールド社のグラブで、タイガースカラーの黒と黄色がベースの2種類を用意。虎色に染まったこだわりアイテムを携え、甲子園に帰ってくる。また、縁戚の阪神西勇輝投手(28)が甲子園で取材に応じ、高卒1年目の1軍登板を目標にすべしと、本人に熱烈エールを送ったことを明かした。

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相棒から虎色に染まる。ドラ1右腕の新グラブが完成した。新たな武器となるグラブは黄色ベースで黒色のライン、黒色ベースに青色のラインの2種類だ。高校時代から「ラッキーカラー」と好んで使用した黄色グラブに、黒色グラブも追加。阪神のチームカラーを意識した。

プロ仕様にマイナーチェンジも加えた。「使いやすい」と、2年夏の甲子園時にグラブを小さくした。だが、プロでは小さいほどクセが出て見破られやすいとアドバイスを受け、少し大きいグラブに変更。新たに黒色を製作したのは、セットポジションの際に手元が目立たないようにという狙いもあった。

西のグラブには高2夏まで、父雅和さんの命日「10・11」と「父との約束」、それ以降は「栄光に近道なし」という文字が刺しゅうされていた。今回は親指部分に「J・NISHI」とシンプルに名前を刻んだ。

遠縁に当たる阪神の先輩西勇輝は、今季先発ローテーションの柱として26試合に登板し、チーム最多の10勝をマーク。阪神の投手では史上初となるゴールデン・グラブ賞を受賞した。守備にも強いこだわりを持つ大先輩の薫陶を受ければ、新グラブが“活躍”する機会も増えそうだ。

阪神入団への準備は着々と進む。今月4日に仮契約を終え、9日にドラフト2位の履正社・井上と秋季安芸キャンプを見学する予定。ブルペンで藤浪、青柳、岩貞らの先輩たちが、鍛錬を積む場を目の当たりにすれば、強い刺激を受けるはず。高ぶる気持ちと新たな相棒を携え、プロの世界に飛び込む。