プロ野球の快記録や珍記録を振り返る「データで見る19年」を連載します。プロ野球を球団別に12回連載。続いて日本人大リーガーを取り上げます。第7回は阪神。
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近本光司外野手が新人歴代3位の159安打を放ち、58年長嶋(巨人)の153本を抜いてセ・リーグの新人最多安打記録をつくった。3安打以上の猛打賞が13度で、こちらは58年長嶋の14度に次ぎ、48年別当(阪神)10年長野(巨人)16年高山(阪神)に並び新人2位タイだった。俊足を生かした内野安打が今季両リーグ最多の33本あり、そのうち7本がバント安打。バント安打も両リーグで最も多かった。5月7日ヤクルト戦で送りバントが安打となったが、それ以外は走者なしの場面で決めたセーフティーバント。長嶋はバント安打が1本で、ちょうどバント安打の6本差だけ長嶋の記録を上回った。
足の速い近本は36盗塁に加え、三塁打を7本記録した。両部門ともセ・リーグトップで、新人の盗塁王は01年赤星(阪神)以来3人目、新人の三塁打王は14人目だったが、両部門がトップの新人は近本が初めてだ。タイトルは獲得したものの、盗塁失敗が15度あり、盗塁成功率は7割6厘。30盗塁以上したルーキー16人の中では4番目に成功率が低く、特に左投手の時は成功10、失敗8で成功率は5割5分6厘しかなかった。赤星の盗塁成功率は1年目7割6分5厘→2年目7割8分8厘→3年目8割5分9厘とアップさせ連続盗塁王になっており、近本も先輩のように成功率を上げていけるか。
近本は外野の補殺数もリーグ1位。10補殺のうち中継なしで6度記録し、直接送球の6補殺もリーグ最多だった。新人外野手の2桁補殺は98年高橋(巨人)以来となり、補殺王は同じく高橋以来で5人目。高橋の2年目は3補殺に減少。新人から2年連続2桁補殺の外野手は70年12→71年11の谷沢(中日)が最後で、プロ入り2年連続補殺王の外野手はまだいない。盗塁と補殺、来季も足と肩の両方に注目だ。【伊藤友一】
▼阪神は12球団最多の102失策。本拠地が人工芝の球団より失策が多くなるのは仕方ないものの、リーグ最多だった昨年の89個から増え、阪神の100失策以上は00年101個以来、19年ぶり。70年以降には79年103個、81年100個、00年101個、19年102個の4度しかない。三塁手が昨年の13個から22個、新人木浪が98試合守った遊撃手は18個から31個に増えた。三遊間だけで中日のチーム失策数(45個)を上回る53失策を記録した。失策0の試合は40勝26敗3分けの勝率6割6厘も、失策をした試合は29勝42敗3分け。借金が13あり、失策試合の勝率は4割8厘だった。



