生涯鷹宣言だ! ソフトバンク柳田悠岐外野手(31)が25日、福岡市内の球団事務所で契約更改し、来季から新たに、松中と並ぶ球団最長タイとなる7年契約を結んだ。年俸は現状維持の5億7000万円プラス出来高。左膝故障で長期離脱し、海外FA権取得が最短で21年まで延びたことで「そういう運命」とメジャー挑戦の思いを封印した。契約終了後は「フィニッシュです」と現役引退も視野に入れており、ソフトバンクで選手人生を全うする。

鮮やかな黄色の生地に「H」の文字。「昨日買ってきました」というネクタイに思いを込めた。柳田が生涯ホークス宣言だ。「長く野球ができることがうれしい。今年はケガして何もしていない選手に、こういう評価をしていただいてうれしく思う。感動しました」。松中に並ぶ球団史上最長タイの7年契約を結びなおし、福岡の地に野球選手としての骨をうずめる覚悟を示した。

来季が3年契約の3年目だった。順調なら海外FA権を取得するはずだった年で、かねて憧れていたメジャー挑戦の可能性を考慮した契約だった。だが今年4月に左膝裏を痛め、そこから4カ月半の長期離脱。来オフの海外FA権取得の可能性がなくなった。「そういう運命なのかな、と思いました。流れとか運命とかを信じるタイプ。こういう人生なのかな、と思いました」。早くてもFAでの米移籍は33歳シーズン以降。大リーグのトレンドを考えれば、より厳しい状況になることも決断の理由となった。

7年契約最初の4年間は現在の契約の延長で、減額なしの年俸変動制だ。活躍次第で来季年俸5億7000万円に出来高分が上乗せされ、次のシーズンの年俸となる。5年目以降は詳細は未定で、4年間の働きを踏まえて新たに条件を見なおす仕組みになっている。「自分のモチベーションも下がることはない」とシンプルな7年契約ではなく、契約中の成績が反映されるこの形を選んだ。

7年契約終了後については「フィニッシュです。そこまで決まっています」と笑いながら、現役引退も考えていることを明かした。まさに生涯ホークスだ。まず狙うは来季のリーグV奪回&日本一4連覇。主軸が期待される東京オリンピック(五輪)もある。「今年は何もしていない。絶対にやったろうという思い。スペシャルな1年にしたい」。球団の大きな評価への感謝を、バットで示していく。【山本大地】(金額は推定)