ドラフト候補特集の第2弾は大学、社会人、独立リーグ編。こちらも「○○自慢」のドラフト候補がそろう。

今秋、ドラフト上位指名と期待される日体大の155キロ右腕・森博人(3年=豊川)。「先輩たちの中で、どうしたら投げられるかを考えてきた」と大学での成長を振り返る。

高校3年での最速は146キロ。日体大入学時は2学年上の松本航(西武)東妻勇輔(ロッテ)1学上の吉田大喜(ヤクルト)がいた。「周りの投手陣とのレベルが違いすぎて、めちゃくちゃ悔しかった」と森。入学してすぐに取り組んだのは体作り。身長174センチ、64キロと細かった体を毎週の体重測定で0・1キロでも多くなるように、食事とトレーニングに取り組み現在では80キロに。体とともに、スピードも増した。

「考える野球」が成長を後押しした。「好投手がそろう中で試合に出るためには、考えてやるしかない。その上でコーチや先輩からアドバイスをもらって、ステップを踏んでいきました」。フォームのいい点、悪い点。どうやったらスピードが出るのか。細かく野球ノートに記し、何度も確認しては次につなげる。1年秋からベンチ入りし、昨年は最速155キロを記録。あきらめずに、地道に取り組んだ道の先には、入学時、憧れだった先輩たちと肩を並べる自身の姿があった。

「プロへ行くために大学へ行く」と心を決めてから3年。いよいよ最終学年を迎える。「先輩たちに続きたい。でも、今は気負わずに1年を過ごしたい」。落ち着いて話す視線の先には、ドラフト上位指名をしっかりと見据えている。