1イニングで4三振を奪った。DeNA上茶谷大河投手(23)が昨年7月2日の阪神戦でやってのけた。振り逃げが記録されて、珍記録は生まれた。ストラックアウトのはずが一転、一塁セーフ。相手ベンチは大いに盛り上がった。これを「振って、わいた?」三振と言っている。

5回、近本から3つ目を奪った。このとき伊藤光が捕逸し、振り逃げが記録された。次打者糸原を三振に仕留め、高山、木浪を加えて計4つ。期待の若手4人はそろって「三振タイガース?」。1イニング4三振は千賀(ソフトバンク)が18年9月15日に記録して以来24人目(25度目)で、新人では初めてだった。

東洋大4年生だった18年春のリーグでもあった。駒大戦の2回、暴投の振り逃げを加え4三振を奪った。この試合では20三振を奪い東都大学の記録を更新している。実は8回で20としながら、9回に3連打を浴び降板、勝利投手を逃していた。「大河降板?」。最近よく聞く話である。

上茶谷の昨季は7勝6敗で終わった。前述の阪神戦で5連勝としていただけに終盤の失速が惜しまれる。「大河後半」を意識して2年目に臨みたい。【米谷輝昭】