やっぱりイイネ! 広島佐々岡真司監督(52)が13日、広島・廿日市市内の大野練習場で行われた新人合同自主トレを初視察し、ドラフト1位森下暢仁投手(22=明大)を大絶賛した。即戦力ルーキーの能力を実感した指揮官は、球団OBで現在米大リーグ・ドジャース前田健太投手(31)をほうふつとさせる動きに熱い視線を送り続けた。

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佐々岡監督が即戦力として期待する右腕の軽快な動きにくぎ付けになった。室内練習場ではキャッチボール、守備練習を見守り、大野練習場の近隣にある140メートル(高低差20メートル)の坂道ダッシュ10本を見届けた。これまで大学時代の投球映像を見る程度だったが、生で見る森下にはほれぼれするしかなかった。

「本当にバランスのいいフォームで、指のかかり、回転とかいろんな面で素晴らしいキャッチボールをしていた。ノックの動き、軽快さ、全体的に何をしてもセンスがある。ランニングも本当にしっかりとバネをきかせたフォームだった」

指揮官はかつての広島のエースに照らし合わせた。抜群の投球術に加え、安定したフィールディングで、6年連続2桁勝利を積み重ねて海を渡った前田健太だ。その元エースとの比較に「センスというところになるとまだまだ今の段階ではなんとも言えないけど、そう感じるものはある」とうなずいた。

今季チームの初実戦となる2月9日の紅白戦デビューも現実味を帯びてきた。実戦登板について指揮官は「調整具合によっては自然と早くなるだろうし、森下もしっかり投げられている。いつブルペンに入るのかはわかりませんけど、それなりに作っていくんじゃないかなとは思います」と期待した。

森下は「監督がいるとアピールしないといけないという気持ちが強くなります」と明かしながら、「開幕1軍にいたいと思っている。しっかりとトレーニングをして、期待されている分、それ以上の結果を出して応えたいなと思います」と気合をみなぎらせた。14日の休日を挟み、15日からは2年目以降の先輩を交えた合同自主トレが始まる。開幕ローテーション入りへアピールを続けていく。【古財稜明】