巨人中島宏之内野手(37)が、新打撃フォームで復活をかける。28日、1軍メンバーによる宮崎合同自主トレがスタート。「野球人生をかけた勝負の年」と意気込む移籍2年目に向け、着手したのはフォームの改造だった。フリー打撃でバットを構える位置を昨年より下げ、快音を響かせた。

中島 去年は、僕の野球人生の中で最悪の成績やったんで変えようと。結果の世界。打つために変化するのは当然のこと。

昨季は主に代打で43試合に出場し、打率1割4分8厘、1本塁打と低迷した。「打ってナンボやから」と今オフは12月下旬から約1カ月間、単身で米国自主トレを敢行。動画で打撃フォームを解析しながら「どの形がいいかを打って、探りながら」新たなフォームを作り上げた。

テーマは「シンプル」だった。中島と言えば、坂本らも手本にした上段構えのフォームが代名詞だったが、無駄な力を抜き、最短距離でバットを出すことを意識。「自然体でね。リラックスして、シンプルに打とうと」と説明した。1月上旬からは深田打撃投手が同行。実戦を想定し、バットを振り込んだ。

原監督からは北村、山下らとともに、一塁のレギュラー争いを期待された。「もうやるしかないですから。やる気しかないです。やっぱり試合に出たいからね。監督に名前を挙げてもらって、うれしかったし、何とか応えたいです」。プロ20年目。どん底からはい上がる。【久保賢吾】