自身のバットで、中日ドラフト1位石川昂弥内野手が12球団ルーキー最速の実戦デビューをたぐり寄せた。この日、沖縄・読谷2軍キャンプでシート打撃に出場。プロ初の実戦形式の3打席目で「プロ初安打」をマークした。

北谷1軍キャンプから移動し、視察した与田監督は、「(新人の石川、岡林は)想像以上に仕上がっている。7日の対外試合には出られるんじゃないか」。沖縄電力との練習試合出場を認めた。

石川昂は、初打席で福谷と対戦し、中直。第2打席は昨年の開幕投手、笠原に投ゴロに打ち取られた。そして3打席目。カウント2-1から大蔵の内角の変化球を見逃し、5球目の外角球をファウルにしてから6球目を左翼線へはじき返す二塁打に。「ヒット前の左右の攻めに対しては素晴らしい対応だった」と監督は打席での落ち着きに感服。本人も「(打ったのは)好きなコースで、捉えたら本塁打になっていた。でも、打てたから。際どい球をファウルにしないと結果は出せない。いい打者はそうしている。これからもずっとやり続けたい」と納得の表情だった。

未来の主砲候補を預かる仁村2軍監督も「天才的なバッティングだった。スタメンでクリーンアップを考えている」と7日は中軸を用意する。石川昂の活躍が、ドラゴンズの春を熱くする。【伊東大介】