ソフトバンクから新加入の阪神中田賢一投手(37)が11日、初の実戦形式となるシート打撃でタテジマデビューする。

「ブルペンで投げている球がどれだけ投げられるか。課題を確認したい」。この日は67球の投球練習。山本昌臨時コーチとフォームの確認も行った。プロ16年目の100勝右腕は調整を一任されている。「その分、しっかりした調整をしないといけない。その意識でいます」。後輩への指南役も買い、この日は馬場や飯田にフォームなどをアドバイスした。先発の一角を期待する矢野監督も「あの年齢でありながら、挑戦しにいく姿は俺にも伝わっている。存在自体が若手の手本になってくれる」と存在感を評価している。

ムードメーカーも務めている。この日は投手の「1日主将」に指名され、矢野監督が特注した“ウルトラの夏”仕様の新ユニホームをお披露目役を務めた。練習前の円陣では、激似と評判の大相撲の元幕内力士・千代の国(29=九重)写真をスマホで見せて爆笑をさらう場面も。「似てると言われて、それから応援しています。今、幕下6枚目で頑張っていて。違う世界ですけど一緒に頑張っていきたい」。“虎の千代の国”の初登板に、乞うご期待だ。【奥田隼人】

◆千代の国憲輝(ちよのくに・としき)本名沢田憲輝。1990年(平2)7月10日生まれ、三重・伊賀市出身。06年九重部屋に入門し夏場所初土俵。12年初場所新入幕も故障で十両を往復。16年名古屋場所の再入幕後は定着し、17年夏場所は最高位の東前頭筆頭で横綱鶴竜から金星。だが19年初場所で左膝を痛めての4場所連続休場など現在東幕下6枚目。得意は突き押しで幕内通算は在位25場所、147勝165敗63休場。敢闘賞1回、十両優勝2回。182センチ、152キロ。