室伏打法で弾丸ライナーさく裂だ! オリックス吉田正尚外野手(26)が21日、宮崎キャンプの紅白戦で20年1号を放った。「しっかり甘い球を1球で仕留められたのでよかった。自分のスイングができたと思う」。

体がよじれるぐらい、豪快に振り切った。初回1死二塁。開幕投手候補で昨季最高勝率のタイトルを獲得した山岡の141キロを完璧に捉えた。打球は弾丸ライナーのまま、右翼ポール付近に着弾。思い切りのいいスイングと圧巻の弾道で観客を沸かせた。

「打席に入ればピッチャーとの勝負。自分のスイングをしっかりできるように準備するだけ。あとは反応だったり、自分の感覚なので」。オフは4年連続で04年アテネ五輪ハンマー投げ金メダリストの室伏広治氏に師事。特に今年は力強い打球を求め、飛距離アップにつながる瞬発系のトレーニングや故障防止にもつながる体幹メニューに力を入れた。「引っ張って強い打球が打てました」。理想としてきた「ライナーでスタンドへ」を実践。“室伏打法”に手応えをつかんだ意義ある会心弾となった。

4番には、メジャー282発の新助っ人アダム・ジョーンズ外野手(34=ダイヤモンドバックス)が座る。吉田正はその前の3番を打つことが濃厚だ。「走者がいないより、いた方が相手は嫌。チャンスを広げたり(自分が)かえしたりです」。チャンスメークよし、かえしてよし。パワーアップしたフルスイングで、最強の3番を目指す。【真柴健】