広島が「プランC」をテストした。今年のオープン戦で初めて1番で先発出場した野間峻祥外野手(27)が先制点につながる二塁打などマルチ安打を記録し、起用に応えた。

1回。追い込まれながらソフトバンク先発の東浜の147キロを左翼線にはじき返した。2月23日阪神戦以来の長打でチャンスメークすると、三進後、松山の適時二塁打で先制のホームを踏んだ。2回の中前打も、課題といわれた真っすぐを捉えたもの。新たな1番候補として存在感を示し「いい入りができたかなと思います。(1番は今年)初だったのでなんとかいいものを出せるようにと思っていた」と振り返った。マルチ安打でオープン戦打率を3割1分に上げた。

今年も広島打線は1番田中広、2番菊池涼の「タナキク」が基本線で、これがプランAといえる。だが、11日DeNA戦までは2試合続けて1番から長野、ピレラを並べるプランBをテストした。さらにこの日は1番に野間を置き、2番には菊池涼を起用。田中広を8番に置いた。朝山打撃コーチは「1、2番は確定していない。基本線は田中、菊池になる。シーズンに入っても状態のいい選手を1番(打者)にと考えている」。1番の最有力田中広はオープン戦打率2割1分7厘とやや調子を落としている。開幕が延期となったことで再度、新打線の形を模索していく。