オリックス西村凌外野手（24）が、3安打で開幕1軍入りを猛アピールした。

楽天戦に「7番右翼」でフル出場。先発左腕の松井から中堅への二塁打、左前打、2番手の右腕寺岡から左翼へ適時二塁打を放ち「貪欲に、1本でも多く打てるように頑張っていきたい」と目をぎらつかせた。

思い切りの良さが戻ってきた。打席での粘りを意識することで「右打ち」は体に染み付いた。ただ、進塁打は打てるものの安打が出ず、オープン戦打率は1割6分7厘。「自然と反応して打てることがなくなっていた」と悩んだ。試合後の居残り特打では、打開策を求め「ノーステップ打法」も試した。「考えすぎることが一番ダメでしたね」。

右打者の西村にとって、左投手攻略は必須だ。4回の第2打席は松井に追い込まれながら、外角低めの変化球を左前に運んだ。「左投手のときに打てないと生きる場がなくなるので…。あそこのチェンジアップを打つというのはずっと考えていた。対応できて良かったです」と笑顔を見せた。

西村監督は、猛打賞に「しっかりアピールしてくれた」と納得の表情。左翼は吉田正、右翼は新助っ人ジョーンズで固まり、西村は中堅を左打者の宗、小田らと争う構図。外野争いに食い込むため、バットを振り続ける。【真柴健】