楽天のドラフト7位ルーキー水上桂捕手(18=明石商)が、ファームで奮闘中だ。

昨年のU18日本代表の正捕手で、ロッテ佐々木朗希投手(18)らとバッテリーを組んだスター候補の1人。2月の久米島キャンプ序盤は肩の状態が悪く、本調子ではなかったが、3月に入り実戦での出場も増えてきた。あまいマスクのルーキー捕手は「今は全力で投げられるので大丈夫です。プロの練習は1つ1つが本当に充実している」。まだ、あどけなさが残る笑顔の中にたくましさがにじんだ。

26日の紅白戦では先発出場し、プロ通算42勝左腕、塩見とバッテリーを組んだ。水上は「自分の想像した所にボールが来てすごかった。リードしていて本当に楽しかったです」と1軍レベルを体感した。先輩捕手の山下や太田へ積極的に質問を繰り返し「ブロックの姿勢とか、どうすれば強く投げられるかを聞いています」と貪欲に学んでいる。

同じ高卒のドラフト2位の黒川史陽内野手(18=智弁和歌山)はキャンプから1軍に抜てきされた。「(黒川は)高校の時からすごかったし、自分とは全然レベルが違うと思っていた。しっかり練習して、いずれ追いついて追い越せたらと思います」と焦らず巻き返しを狙う。2軍戦で対戦し満塁本塁打を放ったヤクルト武岡龍世(18=八戸学院光星)には「おめでとう」とLINEを送るなど、同世代の活躍は刺激となっている。

連日、付きっきりで指導する星孝典2軍バッテリーコーチ(37)は「視野が広くてキャッチャーらしいキャッチャーですね。高校ではプロのような細かいサインプレーをやっていないのに、対応が早い。練習では不安に感じる部分も、試合ではいい形でできている。実戦栄えするタイプ」とセンスを認める。「自分の力ではまだまだファームでも力を出せない。バッティングもパワーがなくて全然ダメ。こういう状況をいい方に捉えて、しっかりこの期間も練習してレベルアップしたい」と謙虚に飛躍を誓った。【野上伸悟】