西武山川穂高内野手(28)が自宅トレを明かした。30日、チームは2日間の自宅待機を終え、3日ぶりに埼玉・所沢のメットライフドームで全体練習を行った。主砲はフリー打撃をこなし、「やっぱ球場でやるのはいいな」と柵越えを連発。ロングティーも行うなど、感覚を取り戻すようにバットを振った。

2日間の自宅待機でも、バットを離さなかった。「シャトル打ちをしていました」。自宅のバルコニーでバドミントンのシャトルで投げティーしていたという。「風が吹くとすごい変化をするので、(楽天)則本(昂)のスライダーとか、(ソフトバンク)千賀のフォークのように変化する」と、球界を代表する投手の球をイメージして打ち込んでいた。春季キャンプ前の自主トレの際に購入し、毎日のように実践していたマル秘トレだった。「発想次第でなんでもできると思うんですよ。新聞紙を丸めて打つのだっていいわけだし。周りに気をつけてやってもらえれば」と、野球少年たちにも薦めた。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、有り余る時間ができたからこそ、できることもある。筆を手に取り、半紙に書き込んだ。中学3年まで習っていた書道だ。「不思議なもんで、あんなに嫌いだった書道もやっている。うまく書けるとうれしいんですよね。『永遠』という字には、書道のすべての要素がつまっているんで、皆さんもよかったら書いてみてください」。

体を動かし、心を整える。「リラックスと練習をうまくできている。『何かできるんじゃないか』と思うことが大事」。球界にも牙をむこうとしているコロナウイルス。獅子の大砲は、屈することなく前だけを向いている。【栗田成芳】