阪神は新外国人ボーアら助っ人選手も綿密な体調管理に励んでいる。チームは新型コロナウイルス感染拡大防止のため活動休止中。現在はトレーナーから通訳を介して健康管理を徹底しており、外食も禁止している。練習は自宅周辺の河原でのランニングや、室内での体幹やウエートトレーニングなどで汗を流している。

先発候補のガンケルは、3月18日に来日したメガン夫人の妊娠が分かり、夫人は6日に米国へ向けて出国した。在日米大使館が訪日米国人に帰国準備を呼びかける中、球団関係者によるとガンケルは「帰れ、と言われているのは短期で来てる人たちでしょ? 私はこちらで長期で頑張るつもりで来たので帰るつもりはない」ときっぱり話したという。同関係者は「自立しているプロ野球選手だと思っている」とそのハングリー精神にうなずいた。

ボーアは球団関係者がマスクを届けに行った際に「職は大丈夫なのか。給料はちゃんと払われているのか」と気遣いの言葉をかけ、野球ができない環境でも紳士的な姿勢は変わっていない。サンズも夫人とキャッチボールを行うなど練習に励んでいる。まだ見えない開幕日まで助っ人たちも万全の準備で待ち続ける。【只松憲】

○…チーム再稼働に向けて今後も慎重に見極めていく。球団によると、新たな体調不良者は出ていないという。3選手が3月26日にPCR検査で陽性判定を受けてから前日8日で2週間が経過し、谷本球団副社長兼本部長は「保健所から言われている濃厚接触者はみんなクリアしたのですが、それ以外でも社内の接触者、医療担当、スタッフも含めて接触している人間もいる。今日のところはまだ全部クリアになっていないというのが現状です」と説明。再開時の練習方法などについて慎重に検討を続けている。