外野手転向? 断念!? 巨人坂本勇人内野手(31)が10日、川崎市のジャイアンツ球場で個人調整を行った。石川、吉川尚、丸、亀井、重信、小林、大城らも訪れ、キャッチボールやランニング、ノック、バッティング。多くの選手がランニング強度を上げ、下半身をいじめる中で目を引いたのは、キャプテン坂本の外野ノックだ。ポール間走後に黒とピンクのグラブを持つと、外野を駆け回り、さらなる下半身強化に励んだ。「センターにコンバートしようとしたが、今日の練習で外野手は断念します。諦めます」と冗談を言いながら、大粒の汗をぬぐった。

当初3月20日だった開幕日は再々延期となり、キャンプさながらの走り込みを行える時間ができた。開幕再延期が決まった際に「しっかり追い込むところは追い込んで、抜くところは抜いて、そのめりはりは大事だと思います」と話していた通り、練習内容に工夫を加えながら、調子を維持している。

言うまでもなく外野守備はトレーニングの一環だが、本職の遊撃では13年間で遊撃歴代4位となる1646試合に出場した。コツコツと積み上げてきた数字は残り122試合で石井琢朗野手総合コーチが持つNPB遊撃最多の1767試合を超え、単独1位となる。残り116本に迫った2000安打達成の期待もかかる。記録ラッシュのシーズンに向け、調整を続ける。【久永壮真】