支配下登録を目指す中日の育成ドラフト1位松田亘哲(ひろあき)投手(22=名大)が珍しいドッジボールトレを行った。14日にナゴヤ球場で自主練習に参加。室内練習場のブルペンで浅尾投手コーチと投げ合ったのは白球ではなく、色つきのドッジボールだった。

「小さいボールだとテークバックが作れてしまう。大きい球だとテークバックしたときに、(形が)作れないと投げられなくなる。トップをしっかり作って投げるためです」

名大初のプロ野球選手として注目された松田は、江南高時代にバレーボール部でリベロを務めただけに扱いは得意。途中でトスやレシーブを披露したのは愛嬌(あいきょう)ながら、フォーム固めを意識した新兵器だった。ドラフト3位岡野祐一郎投手(25=東芝)もアメフトのボールを使ってフォーム確認を続ける。浅尾、小笠原の両投手コーチから推奨され、岡野にも「大きいボールは体を使わないと投げられないぞ」と言われて取り入れた。

3月から本格的な投球練習を開始し、打撃投手も行った。ただ、シート打撃など実戦形式のメニューに入る直前で新型コロナウイルス感染拡大により全体練習が休止。「打撃投手でもまだ良くなかった。改善点も見つかった。(実戦練習が)できないから、今はフォームを固めたり、肩を強くすることに集中できている。今できることをやるだけですね」。自主練習が続く中、松田は黒縁メガネから見える瞳を輝かせた。【伊東大介】

 

◆松田亘哲(まつだ・ひろあき)1997年(平9)5月16日、愛知県生まれ。小学1年から中学まで野球に打ち込んだが、江南高ではバレーボール部でリベロ。名大入学後、野球に復帰。最速148キロ。昨秋の愛知大学リーグ2、3部入れ替え戦では対名古屋経大3回戦で13三振を奪い、チームを2部復帰に導いた。19年育成ドラフト1位で中日に指名され、名大初のプロ野球選手に。176センチ、80キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸300万円。

 

<高校で硬式野球部以外の主なプロ野球選手>

◆土橋正幸 1954年、東映に入団するまで硬式野球経験なし。日本橋高卒業後、実家の鮮魚店を手伝いながら地元の軟式草野球チームに所属した。通算162勝。

◆飯島秀雄 水戸農から目黒に転校後、早大-茨城県庁まで陸上選手。100メートル10秒1の日本記録保持者(当時)で、64年東京、68年メキシコの両五輪に出場。68年ドラフト9位で東京(現ロッテ)から外野手として指名を受け、プロでは代走専門で通算23盗塁。

◆日月(たちもり)哲史 関東高で陸上部に所属し、やり投げで87年国体6位入賞。投手として同年ドラフト外で西武の練習生に。4年後の91年ドラフトで同球団に8位指名され、支配下登録選手になるも1軍出場はなかった。

◆大嶋匠 群馬・新島学園ソフトボール部で高校総体、国体優勝。早大ソフトボール部から11年ドラフト7位で捕手として日本ハム入団。18年までプレーし、1軍通算18打数3安打。

◆和田康士朗 埼玉・小川高では陸上部で主に走り幅跳びの選手。野球はクラブチームで続けた。BC・富山を経て、17年育成ドラフト1位で外野手としてロッテ入団。