貧打のオリックスが驚きのマッチョ化だ。打線が2本塁打を含む11安打7得点で日本ハムを圧倒。球団11年ぶりとなる10試合連続アーチで、今季初の3連勝を飾った。

快勝劇の主役は、マッチョな主砲・吉田正尚外野手(26)だ。7回に元同僚の金子からダメ押しの4号2ランを放った。「しっかりと強く自分のスイングができました。甘めに入ってきたボールを1発で仕留められてよかったです」。ダイヤモンドを回ると、ベンチ前で「ゆりかごポーズ」で喜んだ。

試合後に「私ごとでありますが本日7月7日、七夕の日に第1子の女の子が誕生しました。七夕ということで『オリ姫』が力をくれたんだと思っています」と球団を通じて発表。おめでたい1発となった。

夏男が調子を上げてきた。一時は打率1割台まで低迷したが、この日は4打数4安打の固め打ち。7月は23打数13安打の打率5割6分5厘、4本塁打。8試合連続安打にも「(調子は)いいときはいい、悪いときは悪いので。一喜一憂せずにやっています」と慢心はない。

チームは11年ぶりとなる10試合連続アーチを記録。昨季はリーグ5位の102本塁打だったが、今季は16試合目で15本。主砲の吉田正に加え、メジャー通算282発を誇るジョーンズの加入、新助っ人ロドリゲスの爆発力、さらにはT-岡田の復活で長打力を発揮している。

今季初の3連勝で5位日本ハムと1ゲーム差。最下位脱出が見えてきた。10日からはファンが球場に入る。「感謝の気持ちを持ちつつ必死にプレーして、いい姿をプレーで見せたい」と吉田正は力を込めた。七夕の夜、テレビの前で声援を送る「オリ姫」たちに白星を届けた。【真柴健】

▼オリックスはロドリゲスがソロ本塁打を放ち、6月26日ロッテ戦から10試合連続本塁打となった。10試合以上本塁打が続いたのは、09年4月4~16日の11試合以来、球団11年ぶりだ。09年はローズの5本など11試合で18本塁打だった。なお、球団最長は阪急時代の85年5月23~7月7日の24試合で、この間50本塁打を放った。連続試合本塁打のプロ野球記録は、86年西武の35試合。