期待の新星に、試練が訪れた。日本ハム野村佑希内野手(20)が7日、右手第5指基節骨の骨折と診断された。オリックス戦1回戦の4回の守備時、捕球の際に同箇所を負傷して途中交代。大阪府内の病院で診察を受けた。8日に帰京し、都内の病院で精密検査を受けた後、全治など今後の方向性が発表される。

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ブレーク中の新戦力が、不運に襲われた。野村が右手小指を骨折した。頭角を現してきた2年目のスター候補に、厳しい現実が突きつけられた。

アクシデントは4回裏の守備の場面だった。先頭で打席に入った花咲徳栄の先輩若月の打球を捕球する際、同箇所を直撃した。送球時にテンポが遅れる動作を見せたが、三塁ゴロとして処理した。そして5回の打席で代打を送られ、試合途中で大阪府内の病院に向かった。栗山監督は診断結果が出る前の時点で「ボールが当たっているので、それに関してはちょっと分かったら」と慎重に言葉を選んでいたが、診察の結果、右第5指基節骨の骨折と診断された。

今季は開幕スタメンに抜てきされた。ここまで13試合に出場して打率2割1分7厘、2本塁打、8打点をマークしていた。三塁のレギュラー筆頭候補だったビヤヌエバの離脱によりチャンスをつかむと、猛アピールを続けてきた。2日ソフトバンク戦ではプロ1号&逆転サヨナラ打。勢い十分に5日同戦では決勝の2号ソロで、球団では大谷(エンゼルス)以来となる高卒2年目までの勝利打点付きアーチとなった。

ルーキーイヤーの昨年8月には、左股関節後方亜脱臼で全治5カ月。今年3月には練習中に自打球が鼻に直撃し、鼻骨骨折した。相次ぐ故障からはい上がってきた。

8日に帰京し、都内病院で精密検査を受けた後、全治やリハビリなど今後の方針が決定する見通しだ。今回も、まずは負傷箇所を完治させ、一回りも二回りも大きくなって表舞台への復帰を目指す。