阪神がまた、雨に降られた。試合前練習中だった午後4時過ぎ、ゲリラ豪雨で甲子園球場のグラウンドはあっという間に水浸しになった。午後5時50分に天候不良による中止が決定。6日広島戦から3戦連続中止は西日本豪雨などがあった18年以来、2年ぶり。今季4度目の水入りに矢野監督も「もう3日やからね…。こんなことあんねんな」と困惑気味だ。

深刻なのは過密になるシーズン終盤の日程だ。前日7日の巨人戦中止を受けて、9月1日ヤクルト戦から同13日広島戦まで13連戦となる可能性が浮上。さらにこの日の中止分が、10月5日の予備日に入ると、9月29日中日戦から10月11日DeNA戦も13連戦になる。そうなれば、9月1日から41日間で38試合とさらに厳しさを増してくる。

過去に例を見ないハードな秋だが、矢野監督は腹をくくっている。「それはもうやるしかないし、最後のことを考えて今から戦うわけじゃない」。現行のルールで「最長」となる13連戦が、10月後半にさらにもう1度発生する可能性もある。だが、日程とにらめっこしながら戦うつもりはない。一戦必勝で突き進む覚悟だ。

反攻態勢を整える。中止前に発表されたスタメン表には「4番大山」を書き込んでいた。左ふくらはぎを痛めているマルテをベンチに据え、2戦連発中の若武者に打線の軸を任せた。借金6からの巻き返しを誓う矢野監督は「明日はさすがにやりたい。(巨人に)開幕でやられて、ちょっとだけでも返して。いい流れを作りたい」。三度目の正直となる本拠地開幕戦で宿敵を下す。【桝井聡】