ヤクルトのドラフト1位奥川恭伸投手(19)のギアが、1段階上がった。11日、イースタン・リーグDeNA戦(バッティングパレス相石スタジアムひらつか)で3度目の先発。プロ最長の2回を投げ、被安打1の3奪三振、22球で無失点と抑えた。

DeNAの1番森は昨年のU18日本代表チームメートで、ドラフト1位対決。2番東妻とは、昨夏甲子園3回戦、延長14回の末に星稜が制した智弁和歌山戦で対戦している。「森君、東妻君を並べていたので、そういうのがちょっとあるのかなと。意識は、もちろんありました」。

森は、初球の内角148キロ直球で中飛に抑え「真っすぐを待っていると分かっていた。打ち取れてよかった」。東妻は、カウント1-2から外角低め127キロのスライダーで空振り三振。「どの打者にも打たれたくないけど、特に強かったので打ち取れてよかった」と話した。楠本に153キロ直球を中前に運ばれプロ初被安打を許したが、続く細川を3球三振。2回、飛雄馬の3球目にプロ入り後最速タイの154キロを計測した。初の有観客で、奥川のタオルを掲げるファンもおり「たくさん応援してくださって、ありがたさを感じながら投げました」。球数やイニングを増やし調整を続けていく。【保坂恭子】

○…母校星稜の後輩たちへ、奥川がエールを送った。今春センバツの出場校が対戦する「2020年甲子園高校野球交流試合」で、昨夏甲子園の決勝戦で敗れた履正社(大阪)との対戦が決まった。奥川は9回5失点で敗れており「最初、聞いたときはびっくりしました。後輩には(試合に)出ていた2年生もいるので、しっかり勝ってもらえるよう応援したい」と話した。