敗戦の中、4年目の西武鈴木将平外野手(22)がキラリと光った。「1打席目(二ゴロ)は当てた感じになってしまったので、しっかり振り抜こうと思った。うまく反応できた」。3回の第2打席でロッテ種市の144キロ直球をジャストミート。プロ初アーチを右翼席へ運んだ。「センターの守備につく時、拍手で迎えてくれた。ファンの前で打てて良かったです」。詰めかけた観客に感謝した。

自主トレをともにし、尊敬するレッズ秋山翔吾外野手と同じ「1番中堅」。6回には中前適時打も放った。後継者として期待は高まるが「今すぐになれるような方ではない。自分らしくできたらいい」。本塁打を打ったらやろうと考えていた、秋山と同じ“トゥース”ポーズも「そこまで余裕がなくて。迷ったけどやめました(笑い)」という。

手元に届いた記念のボールについて「持っていてもしょうがないので親に渡そうと思います」と言い、本塁打へのこだわりもないという。ただ「本塁打が打てるバッターはヒットゾーンが広がるし、相手にも警戒される。これからも打てるバッターになりたい」。3拍子そろい、なおかつ長打もある強打者像を追い求める。【千葉修宏】