日米通算250セーブまであと5に迫っている守護神が、まさかの戦線離脱となった。阪神藤川球児投手(39)が12日、右肩のコンディション不良で出場選手登録を抹消された。

今後は14日以降に2軍に合流し、鳴尾浜で調整を行う予定。藤川は「大事なポジションなだけに、今の状態ではチームの力になれないので、1日も早くコンディションを回復させられるように努めます」とコメントした。

開幕からここまで、本調子とは言えない投球が続いていた。ここまで5試合に登板。毎試合安打を浴び、うち4試合で失点。防御率は15・75。前日11日のDeNA5回戦(甲子園)では、1点リードの9回に登板したが、1死一塁から桑原に中前打を浴び、中堅手植田の後逸で一気に生還を許し同点。続く1死一塁からソトに勝ち越しの2ランを浴び、今季2敗目を喫していた。

昨季は救援登板した56試合で被本塁打は3本だったが、今季は5試合で2被弾。2セーブを挙げているものの、昨季の安定した守護神の姿は、まだファンに見せられていない状況だった。

藤川本人とも話をしたという矢野監督は「本人も全然、後ろ向きではない」と語る。さらに「なるべく早くコンディション、状態を(上げて)。ちょっと急ピッチで無理して投げているところがあった。球児が戻ってくるまで、しっかり(こっちは)こっちでやって。球児は球児で、チームのためなら腕がちぎれても投げるという思いでやってくれている。早く戻って、また見たい」と早期復調を願った。守護神不在の間、チーム一丸で乗り切っていく。

★今季の藤川のここまでの登板内容

▼6月23日ヤクルト戦(神宮) 9回に今季初登板。セーブ機会のない4点差での登板だったが、1回2安打1失点。

▼6月25日ヤクルト戦(神宮) 1点リードの9回にマウンドに上がったが、2死一、二塁からヤクルト西浦にサヨナラ3ランを浴び今季初黒星。試合後は「悔しいし、絶対にやり返します」とリベンジを誓った。

▼6月27日DeNA戦(横浜) 9回にサンズの3ランで逆転した直後に登板。2死満塁のピンチを招くも、粘りの投球で無失点に抑え今季初セーブ。

▼7月9日巨人戦(甲子園) 2-0の9回に今季本拠地初登板。先頭の中島にストレートの四球を与え、2死一塁から大城、亀井の連打で1点をかえされたが、最後は石川をフォークで右飛。リードを守り2セーブ目を挙げた。

▼7月11日DeNA戦(甲子園) 1点差の9回にマウンドへ。1死一塁から桑原に中前打を浴び、中堅手植田の後逸で同点の生還を許す。続く1死一塁からソトに勝ち越しの2ランを浴び、2敗目を喫した。