阪神にスアレス&岩崎のダブルストッパー案が浮上した。矢野監督は2軍調整となった藤川に代わる新守護神について「体力的にもメンタル的にも難しい。まだ確定とまではいかない。その時の状況に応じて」と現時点で固定しない方針。12日DeNA戦で4年ぶりにセーブを挙げた160キロ右腕スアレスが軸となるが、左腕岩崎が最終回を担うパターンもある。

緊急事態を柔軟な継投で乗り切る。12日、絶対的ストッパーの藤川が右肩のコンディション不良で出場選手登録を抹消。藤川が帰ってくるまで代役守護神を固定する考えもある。だが、打線の並び、相性、登板数、連投の状況などを考慮。スアレス&岩崎の左右の守護神を準備する。福原投手コーチも「ある程度はそうなる」と2人がストッパー候補であることを認めた。

2人にバトンをつなぐリリーバーも臨機応変に対応する。矢野監督は「和雄とか馬場とか入れていきながら。そういうメンバーをどう使っていこうかなというところ」と説明。6月27日DeNA戦でプロ初勝利を挙げた伊藤和、4試合に登板して被安打1の馬場らが重要なポジションを任される可能性も十分にある。さらに12日に新外国人ガンケルが中継ぎとして1軍に合流。ロングリリーフも対応可能だ。

ブルペン力は勝敗に直結する。借金4でセ・リーグ最下位に沈む阪神の救援防御率はリーグワーストの6・99。一方、首位ヤクルトの同防御率はリーグ1位で唯一の3点台となる3・59。安定感のある中継ぎ陣が、好調ツバメ軍団の要因でもある。14日からはそのヤクルトとの甲子園3連戦。Wストッパーを中心に守護神の穴を埋めることが出来るか。巻き返しを誓う矢野阪神にとって、ブルペンの踏ん張りがポイントになる。【桝井聡】