超・変則シーズンの3分の1を経過し「救援防御率」に傾向が出てきた。

多くのチームが昨季より数字を落とし、順位との相関関係がじわりと出てきた。ロッテは益田直也投手(30)が史上33人目の通算100セーブを達成し貯金1。日本ハムはブルペンの奮闘で勝率を5割に戻した。酷暑の連戦、救援が浮沈のカギを握っている。

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日本ハムが接戦を制して、43日ぶりに勝率5割に復帰した。先発杉浦稔大投手が7回無失点と試合を作り、救援陣がリードを守り切った。最近10試合で7勝3敗。好調の要因は栗山英樹監督(59)が「ウチは中継ぎのチーム。投手陣の形がパ・リーグの中でも差別化されている」と以前から話す、ストロングポイントを前面に打ち出した戦いが続けられているからだ。 通算700試合登板を達成した宮西を中心とした中継ぎ陣は実力者がそろう。特に勝ちパターンを担う玉井、堀、公文、宮西、秋吉の5投手はバラエティーに富む。

公文が故障離脱中だが、堀が役割をカバー。この日も乱調だった守護神の秋吉に代わって何とか試合を締めた。「とにかく、今日の試合が大事だった」と栗山監督が振り返ったように、守護神を代える思い切った采配も、ブルペン全体を信頼するからこそだ。 強力なブルペン陣に加えて、栗山監督が「今年のウチの売りはそこだと思う」と話すのが先発陣。ここ9試合連続で先発が5イニング以上を投げた。試合さえ作れば、試合後半はチームの強みを押し出せる。中継ぎ陣の防御率も最近10試合は3・18で、それ以前の4・20から大幅に良化した。栗山監督は「上だけ見て、しっかりやります」。上位浮上への自信がみなぎった。【木下大輔】