呪いでもかけられているのだろうか。ソフトバンクがロッテに敗れて、昨年からZOZOマリン4連敗となった。昨季V逸の要因ともなった2勝10敗の悪夢の舞台は、今季も黒星からスタートした。先発千賀滉大投手(27)も7回途中6失点でKOされ、キューバ助っ人グラシアルが復帰し先発出場したが4打数無安打と空回り。2位に浮上したロッテにゲーム差1に迫られた。

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ソフトバンクがZOZOマリンで勝てない。昨年2勝10敗と大きく負け越した「悪夢の舞台」。今年の初戦も黒星となった。昨年からの連敗も4。今季ロッテ戦も3連敗となって、2位に浮上したロッテに1ゲーム差とされた。

先発千賀が本来の姿になれなかった。初回に安田を打ち取った当たりがフラフラと左翼へ落ちて先制を許す。リズムに乗れずに3回まで毎回失点し3失点。7回には3連続長打を含む4連打で3点を失いKO。「もう1度、自分の投球を見つめ直さないといけない。いい部分も悪い部分も含め、自分の投球と向き合いたい」と千賀。2試合連続で6失点(前回は自責0)のエースに、工藤監督は奮起をうながした。

工藤監督 打ち取った当たりがポトンと落ちるのも、球半分くらい思い通りに投げられてないから。1週間で何とかするのがエース。エースとして立ち向かっていかないといけない。勝利という答えを出すのがエースです。

打線も沈黙した。ロッテ美馬に連敗を許し「いろんな軌道の球をもつ投手にやられた」(工藤監督)。7回まで3安打1点。8回に失策もあり3点を奪ったが、そこまでだった。「同じ相手も何度もやられるわけにはいかないから。次は打たないといけない」。キューバ助っ人グラシアルが待望の1軍復帰を果たした。ZOZOマリンの呪縛を説く“起爆剤”としても期待されたが4打数無安打。工藤監督は「最初からそうガンガン打てない。これからです」と巻き返しに期待した。

千賀も18年5月1日に勝って以降、ZOZOマリンで3戦先発も勝ちがない。今年も千葉の悪夢は続くのか。「大事なのは引きずらないこと。負けたことは取り戻せない。唯一取り戻せるとしたら明日(19日)勝つことだ」。工藤監督がナインの気持ちを代弁した。【浦田由紀夫】

▽ソフトバンク・グラシアル(1軍復帰2番左翼で今季初先発も4打数無安打)「1軍に合流できて、ひとまずよかったが、チームが負けてしまったので、明日(19日)の試合に備えたい。引き続きできることを全力で頑張ります」