今秋ドラフト候補の立命大・栄枝(さかえだ)裕貴捕手(4年=高知)が、昨秋の日本選手権準優勝の日本生命相手に、自慢の強肩ぶりを発揮した。

日本生命に4度、二盗を仕掛けられたが、7回1死一、三塁から投手が完全にモーションを盗まれて許した二盗以外の3度刺した。4回1死一塁、6回1死一塁、8回1死一、三塁の3度とも冷静に落ち着いて刺した。「送球は70点くらい。ベストではない。指のかかりが甘かったが刺せてよかった。でも最近は大学生相手だと、なかなか走って来ないので、仕掛けられてよかった」と、自己採点は厳しめでも、9月のリーグ戦開幕前に、状態をしっかりと上げている。打撃でも5番に入り、1回2死三塁から左前適時打を放っている。

この日はネット裏から巨人、阪神など7球団のスカウトが視察。ヤクルト橿渕聡編成部スカウトグループデスクは「(相手が)走ってもあわてることがない。捕ってからもスムーズ。守備力ではアマでトップクラス。捕手がほしい球団なら上位指名もあるかとは思う」と高い評価をした。

1学年上に大本拓海捕手(23=現ヤマハ)がいたために、これまでは正捕手ではなかったが、昨年11月の大学日本代表候補合宿に呼ばれるなど、評価は高かった。9月上旬(開幕日未定)からは、関西学生野球秋季リーグで、最初で最後となる正捕手でのシーズンで優勝を目指し、プロ入りの夢をかなえるつもりだ。【石橋隆雄】